体力をつけるための体がない

服を買いに行く服がない。

とは最早使い古された文句であるが、言い得て妙だ。

もし仮にだ。ボロボロシワシワの英字プリントTシャツと、なんか無駄に変なとこにチャック付いた黒っぽい謎パンツしか手元になかったとしたら、私も服を買いに行くのを躊躇する。

今はほら!通販がな!あるからな!文明を頼っていこう!と、服ならばそうなる。めちゃくちゃいい時代だ。技術発展万歳。早く非物質文明を迎えてくれ。

だが、体力をつける体がない。これはインターネットではどうにもならない。

まだ非物質文明ではないので物理的肉体は存在するのだが(早く肉体不要の世界になれ)体力がつかないのだ。

まず食事に難がある。食べると爆速で心臓が駆け出す。おいおいそんなに焦ったって食事は逃げないぜ、とか気の利いたことを言ってやりたいが苦しいので無理。

起き上がったり立ち上がったりすることにも難がある。起き上がった瞬間爆速で心臓が略。

風呂にも難があり、風呂に入って数分すると爆速で略。

何なら電車乗ってると何かのタイミングで急に略。

横になればマシなのだが、そんな時でさえ心臓が時々テンションを上げてくる。

いやそれだけならいいのだが、まぁ普通に異常な状態なので、息苦しかったり吐き気がしたり胃腸が妙な働きをしたりまぁ総合的に弱い。体が。

でも健康診断は引っかからないんだな〜わっかんねぇな〜人間!

体力をつけるために運動しましょう!とか言われても運動できる体ではない。

日常生活騙し騙しするのがやっとなのに、ランニングなんてしたら胃の内容物をぶちまけること間違いなしだ。

体力をつけられる体がない場合、どうしたらいいんだ。瞑想か?

早く人間を電子データ化して肉体を超越してくれ、文明。